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美に関する製作は公式の理念や、壮大な民族意識といふやうなものだけでは決して生れない。さういふものは或は製作の主題となり、或はその動機となる事はあつても、その製作が心の底から生れ出て、生きた血を持つに至るには、必ずそこに大きな愛のやりとりがいる。それは神の愛である事もあらう。大君の愛である事もあらう。又実に一人の女性の底ぬけの純愛である事があるのである。自分の作つたものを熱愛の眼を以て見てくれる一人の人があるといふ意識ほど、美術家にとつて力となるものはない。作りたいものを必ず作り上げる潜力となるものはない。製作の結果は或は万人の為のものともなることがあらう。けれども製作するものの心はその一人の人に見てもらひたいだけで既に一ぱいなのが常である。私はさういふ人を妻の智恵子に持つてゐた。その智恵子が死んでしまつた当座の空虚感はそれ故殆ど無の世界に等しかつた。作りたいものは山ほどあつても作る気になれなかつた。見てくれる熱愛の眼が此世にもう絶えて無い事を知つてゐるからである。

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智恵子の半生 高村光太郎 智恵子抄

(via lunaticlunaticaluna)

airsy:

fragments

airsy:

fragments

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まだそんなこと言ってるのかしら。あのね、世の中は歪んでもないし、輝いてもないのよ。もし歪んで見えるのなら、あなたが歪んでいるの。輝いて見えるのならあなたが輝いているの。ただそれだけよ。

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(via rhpq)

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「自分には恋愛感情というものが、よくわからない」ということが「わかってしまった」人は、いまの世の中では、けっこう生きづらいのではないかと思うのです。

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【読書感想】ハジの多い人生 - 琥珀色の戯言

(via rhpq)

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どこにも根を生やさず、何事にも本気を出さず、責任もリスクも回避して生きることほど、空虚な生き方はない。なぜなら、それは生きることを放棄するのと同じことだからである。

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回避性愛着障害~絆が稀薄な人たち~ / 岡田 尊司

(Source: ebook-q, via rhpq)

ohhdamn-little-wildroses:

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ohhdamn-little-wildroses:

(via fukuku3)

boy meets girl

yumumu:

彼女が夏にどんな服を着るのか、ぼくは知らない。出会ってもう何年か経つが、彼女に会うのはなぜかいつも冬から春の寒い時期にかけてであって、だからぼくは分厚いコートを羽織った彼女の姿しか知らない。

そのため、彼女との思い出はいつも、マフラーをぐるぐる巻いたぼくと、ぼくの吐き出す白い息と共にあって、マフラーを巻いて電車に乗り、思わず切ない気持ちにでもなってしまったときには、そんな冬から春の彼女のことを思い出すのである。

今年の夏も、知らないどこかで彼女は、ぼくが見たことのない夏服を着て過ごすのだろう。それから、また冬にぼくは、分厚いコートを着た彼女になぜか出会ってしまうのだろうと思った。